運転の“基礎”を学ぶべく茨城県ひたちなか市の安全運転中央研修所/青少年運転者課程を受講しました。クラブ活動を率いる石田・富岡・田賀の3名が今後の活動に取り組むために安全な運転を学ぶことが必要と考え受講に至りました。

 はじめに、他大学の自動車部で活動主軸となるジムカーナ、ダートトライアルを見ると体育会の根性で、我こそは天下を獲ると切磋琢磨しているようです。それが最も、自動車部らしい姿と思います。他大学の背を追いかける僕らがAuto Clubの第一理念は「学生がモビリティに触れる機会を提供し、健全な交通社会、自動車文化の発展に寄与すること。」それはベーシックなモビリティ・ライフの延長にモータースポーツがあると考えから出した理念です。それゆえ、将来的な学連に準じた競技を展望し、第一にドライビング・テクニック…というかっこいい響きまでも無い、日常運転を安全にこなす為に必要なスキルを学ぶべく受講しました。

今回の受講内容はこちらです。事情があり講習の全容をコラムで書くことはできないので活動の柱を抜粋して掲載します。

①基本走行

 今回の講習は日産/Cubeに2人1組で搭乗しました。受講生10名に講師は3名と手厚い指導です。正しいドライビング姿勢の確認、旋回時のステアリングの取り回しという基本確認を行い、コーンを配置した走行の項目です。大小のスラローム走行、20Rの旋回をおよそ、30km/hでミスコース無く走り、車幅の感覚を掴み走るという日常運転はもちろん、ジムカーナの基本動作にも繋がる学びでした。これが「速く走りなさい。」と指示が出れば楽しく、お堅い講義を受動的に取り組むというよりも単なるクルマ遊びに思えました。

 講師が呈するには「何本も走れば速くなります。が、あなたの実力は1本目の走りそのものです。」と。つまりは、1本目の走りが拙いならば普段の公道での未熟さが目に見えているということです。

 話は逸れますが、初めてのコースを速く走れるレーシングドライバーが真の実力をもつと聞いたことがあります。一例に挙げるならば、マカオやかつてのスパ・フランコルシャンでしょうか。レース期間にしか走れない市街地コースは場数が踏めません。そんなコースでも飲み込みが早く、はじめの1本が速く走れるかどうかで実力が計れるのです。
….と、講師の話を聴いて考えたのでした。

②ブレーキング

 60km/hの走行でブレーキを強く踏み込み、ABSを効かせる特訓です。きちんと踏み込み時から停止までABSを効かせ安全に停止することが目標です。無意識に上半身にチカラが入ってること、ブレーキング時の目線の沈み込み 等がポイントです。停止距離は約15m、丁寧な指導で自己では気づけない改善点を知ることが出来ました。写真⑤号車:田賀

③スキッド走行

 散水された摩擦係数の低いスキッド路面での走行です。ウェットコンディションを想定し安全なアクセルワークとステアリング操作を学びました。40km/hからABSを効かせ障害物のコーンを避ける特訓です。これが難しくステアリングを大きく切りすぎると、かえって曲がらず突っ込んでしまうのです。つまりは大げさな動作はせずに最小限のクイックな操作だけで障害物は避けれるということを学びました。次に意図してスピンする体験です。ステアリングをこれでもかと右に切ります。車両前方の右へ向く力と車体後方の直進する力が同時にかかり、ある時点を過ぎると段階的に車体が思わぬ方向に回転します。ヒヤヒヤしながらもスピンを楽しみながら学ぶことが出来ました。

教官によるパトカーでの実演も見学。こちらはステアリング切りすぎて曲がり切れずに障害物に接触する失敗例。

さいごに

 今回の受講はOBOG会の提供で実現しました。決して簡単ではない参加費の工面に手を挙げてくださったOBOG会の皆さんにクラブ員一同、感謝申し上げます。得られた経験が確実にあり来年は、より多くのクラブ員が受講ができる環境を整えたいと思います。きっと、青少年運転者課程もモータースポーツ、特に全日本学生自動車連盟の準じた競技に繋がると感じています。

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